【コーチング】専門用語と5歳児

以前、あるワークショップでこんなやりとりがありました。

僕は参加者でしたが、

主催の先生と、他の参加者の方の会話です。

 

参「先生のお話は専門用語が多すぎてわかりません」

先「私は、あなたにきちんと話を聞いて欲しいので、わざとこういう言葉を使っています。あなたは私の言っている言葉を自分の辞書で変換して、過去の経験から自分なりに解釈してしまいます。だからあなたが経験したことのない言葉を使う必要があります」

参「でも、5歳児でもわかる言葉を使って説明するのが大事だってきいたことがあります」

先「あなたが今言っている、5歳児でもわかる、は意味を履き違えています。5歳児にもわかる言葉を使って話すというのは、自分の知っている専門用語をひけらかしたり自分の思い込みの中で話すのではなく、相手にきちんとわかるように話すことをいいます」

参「だから、そうしてください」

先「今までのやりとりの中で、あなたが普段から普通に使っている言葉だけを使って話すと、あなたの先入観が強く入ってしまって私の思っていることが伝わりません。あなたは今何を言っても、でも、でも、でも、というばかりで、全てを自分の思い込みの中で解決しようとしている状態です」

参「でも、私が理解できる言葉を使ってもらえないと私が理解できません」

先「あなたと私の間で、同じ言葉の定義にかなりズレがあります。あなたもそれに気づいています。ただ、過去の経験は居心地がいいから、そこに足を踏み込まれることを恐れて、でもでもと言っています。あなたがまだ知らない言葉を使っていますが、私はその言葉に対して定義を説明することができるし、それは必ずあなたにも理解できる内容です。あなたは感覚を頼りにするばかりで自分の使っている言葉の定義すら説明することができていません。だから、まず先入観を外すために、あなたが知らない言葉を使っています」

参「でも、私はちゃんと勉強したいんです。ちゃんとわかる言葉を使ってください」

先「あなたは自分も5歳児と同じように、自分にわかる言葉で話して欲しいと言っているんですね。では質問です。5歳児に言葉を教えるとき、どうしたらいいのでしょうか。5歳児は言葉をたくさんは知りません。でも知らない言葉を教えて成長してもらわなければいけません」

参「それは、その言葉はどういう意味かを5歳児にもわかる言葉で説明して教えることが必要だと思います」

先「そうですね。それを私はいまあなたにしているんです。ところがそんな言葉は知らないだなんだと言ってあなたは文句ばかり言う。私の知っている5歳児はそういう反応はしないのですが、あなたはどう思いますか」

参「でも。。。」

 

人はみんな思い込みの中を生きています。

 

私はこの先生のフィードバックの仕方がすごいと思いました。

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