ここに釣りをしている人がいます。
池の中には魚が泳いでいます。
餌をつけて針を垂らすと、
魚が針を咥えました。
釣り人はその魚を引き上げようとします。
魚は痛くて驚きました。
驚いて逃げようとしました。
魚は逃げたかったのです。
ところが、逃げようとして引っ張れば引っ張るほど、
針は深く食い込んでしまいます。
釣り人からしたらしめたものです。
結局魚は釣り上げられてしまいました。
釣り人はまた、餌をつけて針を垂らしました。
すると、また魚が針を咥えました。
釣り人はその魚を引き上げようとします。
魚は針から逃れるために、
釣り人が引く方向に合わせて体を動かしました。
魚は自由でいたかったのです。
釣り人が引く方向に合わせて体を動かすうちに、
自分がどの方向に引っ張られて行こうとしているのかがわかってきました。
なので、魚は体を先回りさせました。
結果、針は外れて魚は自由を取り戻しました。
目的と手段の話です。