相関関係と因果関係は違う。
ところが人は、
ある相関関係をみたときに、
そこに因果関係があると拡大解釈してしまうことがままある。
例えば、
寒いところに裸でいると風邪をひく。
これは、寒いところに裸でいたことと風邪をひいたことに、
相関関係がある、と言える状態。
いままで多くの人がそのようなことをしてきたし、
実際に風邪をひくだろう。
関係性があるから、相関関係がある。
でも、
寒いところに裸でいると、なぜ風邪をひくのだろう。
寒いところに裸でいたことと風邪をひいたことにはどんな因果があるのだろう。
寒いところにいたら、免疫が低下し、
そのため菌やウイルスが体に入って風邪をひいた。
だからそのことと風邪をひいたことには因果関係がある、
と言えそうだが、
じゃあ、寒いところにいたことと免疫が低下したことの因果はどう証明すればいいだろうか?
過去そのようなことが多かった、
というのは相関関係でしかない。
寒いところにいることと免疫が低下することを証明する因果はいったいなんだろう。
そう考えると因果というのは非常に証明が困難で、
人間が経験則で科学をみているならば、
因果は一つも証明できないのではないだろうか。
つまり、
人間関係でも、
簡単に因果と決めつける必要はなくて、
確かに相関的な関係性はあるけれども、
それに因果があると証明できないのであれば、
そういうものなんだという心算でいるほうが、
人との人間関係も楽になるのではないだろうか。