僕はよく「やりたくないことはやらなくていい」と言います。
これを「楽して稼げる」みたいに勘違いする方がいるのですが、
決してそういうわけじゃないんです。
そうじゃなくて、効果性が高いことを選んでやりましょうよ、
ということなんですね。
それが10×5×2の話です。

四葉のクローバーは、クローバー畑で見つかります
こんにちは、こんばんは。
TCS認定コーチでマーケティングコーチの中野です。
今日もよろしくお願いします。
先日、ある方からメールをいただき、セッションをすることになったからです。
そのメールはこんな内容でした。
facebookを頑張る?
ここからーーーーー
中野さんこんばんは。
◯◯です。
やりたくないことは、やらなくていい。
と聞いて凄くホッとしています。
先月から集客コンサルタントをつけて
フェイスブックを頑張っていたのですが
私はコーチなのに
1日のほとんどをフェイスブックに費やして
「私、なにやってるんだ…。」
という
虚しさと、違和感を感じていたところです…。
明日のメールも楽しみにしています!
ここまでーーーーー
このメールをいただいた瞬間、
思わず僕の口から、
「うわぁ」
という声が漏れてしまいました。
本当に、こういうことで苦しみ、悩んでいる方が多いんです。
昨日は、いろいろと詳しくお話を聞いてきました。
いわゆる集客系のコンサルの方がついて、
かなりの金額を支払って、
facebook上での動向を監視されているそうです。
その契約の時にも、
「あなたを応援したい」ってfacebookでメッセージが来て、
会ってみたら、
「即断即決で今日申し込んでください」
って言われて、焦って申し込んじゃったそうです。
そして、その方のfacebookに対して
「投稿の写真が荒い」とか、
「もっとコメントをたくさんつけて回ってください」とか、
「知らない人でもなんでも友達申請してください」とか、
「とにかく有名になれば売れるから」とかとか。
あなたの目標は?
他にも、
「なんだかなー」
と思うような話をたくさん聞きましたが、
まああまり書かないことにします。
とにかく、そういったことの一つ一つが辛くてたまらないそうです。
夜寝る前も、朝起きた時も、
とにかくfacebookをいじっていないと、脅迫的な感情を覚えるようになり、
でも、facebookを開くと頭が痛くなり、
ということを繰り返しているそうです。
以下、その方との会話です。
中野
「それで、Tさんの目標ってなんですか?」
Tさん
「起業家支援のコーチングを販売して、月収50万円になることです」
中野
「そうですか、それは素晴らしいですね。
ところでTさんにとって起業っていう言葉はどういう意味ですか?」
Tさん
「自分のやりたいことで、楽しく自立して、生計を立てられることです」
中野
「そうですね、僕もその通りだと思います。
つまりTさんは、そういう人を増やしていきたいんですね」
Tさん
「はい!そうです!それをがんばりたいんです!」
中野
「そうですよね!
そのためには、まずTさんがやりたいことで自立する必要がありますね。
でも、さっきからの話を聞いていると、
Tさんはやりたくないことばかりやっているように聞こえますが、
どう思いますか?」
Tさん
「はい、本当にそうです、、、
なんであんな人と契約しちゃったんだろう。。。」
中野
「まあ、過ぎたことは仕方ないですよね。
ところで、有名になれば売れるって言われたそうですけど、
それって本当にそう思います?」
Tさん
「実は昨日まではそう思ってたんです。
昨日、同じところのコンサルを受けている人の集まりがあって」
中野
「ほうほう、それでどうだったんですか?」
Tさん
「facebookで友達5000人になって、いいねが何百もつく人が何人かいました。
その人たちは、そのコンサルでは成功事例なんです」
中野
「うん、そうでしょうね、そういうことになると思います。
で、やっぱりその人たちは売れてるんでしょうね!」
Tさん
「それが、、、
全然なんです。。。」
中野
「え・・・・・」
Tさん
「売れるとか売れないとかの前に、
商品も何もないような状態の人ばかりで。。。」
中野
「ってことは、1円も売れてない、ということですか?」
Tさん
「はい。。。そうみたいなんです。。。」
中野
「・・・・・(苦笑)」
さすがに、これには絶句しました。
10×5×2は?
そこで僕は、Tさんにある問題を出しました。
中野
「ここに、10×5×2、という算数の問題があります。答えはいくつですか?」
Tさん
「100です」
中野
「そうですね。
では、10、5、2、三つの数字のうち、どれに1を足したら、
掛け算の結果が一番大きくなりそうですか?
計算しないで答えてみてください」
Tさん
「うーーーん、
2、でしょうか?」
中野
「じゃあ、計算してみましょう。
11×5×2は110
10×6×2は120
10×5×3は150
Tさん、正解です!
ところで、これなんのことだと思います?」
Tさん
「なんでしょう、わかりません」
中野
「facebookやブログで有名になることと、
売れることはあまり関係ないということです」
Tさん
「・・・???」
中野
「例えば、10人の人がブログを見にきて、
そのうち5人の人がブログをきちんと読んでくれて、
2人の人が何か申し込んでくれるとします。
この数字、後の数字が手前の数字より大きくなることはないですよね?
例えば、10人の人がブログを見にきて、15人が読むなんてありえないんです」
Tさん
「はい、そうですね。わかります。
ん?
あ!わかりました!」
中野
「おお、素晴らしい!気づきました?」
Tさん
「はい、アクセス数やPV数や友達の数やいいねの数なんかよりも、
もっと後ろの工程をきちんと作らないと、
売れるものも売れないってことですか?」
中野
「はい!おっしゃる通りです。
それを『コンバージョン率をあげる』と言います」
Tさん
「うわぁ、そんな当たり前のことに、
今まで全然気づかなかった。。。」
中野
「いや、ここは結構みなさん見落としているところです。
いま、Tさんの行動って、理想に向かっていますか?
それとも遠のいていますか?」
Tさん
「嫌なことでもがんばれば結果は出ると思って頑張ってきましたが、
自分の行動が目標から遠ざかっていることに気づきました。
嫌でもしょうがないからやらなきゃ、って思って、
有名にならなきゃって思って、
どんなサービスを提供するかとか、
全然考えられていませんでした」
中野
「はい、そうですね。僕からもそう見えますよ」
Tさん
「でも、どうしたらいいんでしょう?」
中野
「facebookは楽しんだらいいんじゃないですか?
商品設計や仕組み作りは別できちんと考えるとして。
なんか、たまにfacebookで爆笑投稿してるじゃないですか」
Tさん
「あ、見ててくださってたんですね。
はい、たまに変な投稿してるんです。
あれは、なんというか、反抗です(笑)
でも、あーいう投稿は楽しいんです」
中野
「わかりますよ、僕もおバカ投稿好きですから。
僕と競争します?おバカ投稿」
Tさん
「え!ほんとですか!たのしそう!やりたい!」
僕たち、せっかく自分のやりたいことで起業するんだから、
やっぱり楽しくお仕事できた方がいいと思います。
その方が幸せですしね。
それに、お客さんの喜びを、よりダイレクトに受け取ることができますしね。
やりたくないことは、
もうやらなくていいんですよ。