珍しく時事ネタに触れてみようと思います。
スープストック事件は知ってますか?
ネット上でかなり盛り上がった話なので、おそらく知ってると思いますが、
もしかしたらご存知ないかもしれないので、一応解説します。
スープストック、というスープ専門の外食チェーンがあります。
結構美味しいです。僕は好きですね。
このスープストックが、
「4月25日から離乳食(後期)の無料提供を全店で行うことにした」
と発表したんですね。
つまり、
赤ちゃんのご飯を無料にするから、
どうぞ一緒に来て下さいね、と。
僕は最初にこの情報に触れた時、
まさかこんなに炎上する話になるなんて全く思っていませんでした。
うちにも1歳半の子がいますから、
「へーー、スープストックさん優しいなぁ。また今度行ってみようかな!」
くらいにしか思っていなかったのですが、、、
これがtwitterを中心に大炎上しました。
《たまに利用していましたが二度と行きません。無料サービスで集客するやり方良くありませんよ。子持ちは無料の物だけを手に入れてお金を落とさないように必死ですから。まともなお客様はもう来ないでしょうね》
《家族連れをターゲットにしたいのかね?離乳食出しても家族連れが多く来るのかわからないけど、一人で来てた人の客離れの影響を分析した方がいいよ》
《店内狭すぎて赤ちゃんとお母さん2人の場合2人席は対面しかないから座るの無理で4人席に座るしかない。1人分のお代で4人席を通常より長く使用することになるのは辛いよなーお互いに》
《店舗限定に出来ませんかね? さっさと食事を済ませたい、1人の大人が多いから御社を利用してました。非常に残念です》
こんな声が出てきたり、
中には、
《皆んな言ってるけど、絶対に物乞い貧乏で常識ない親しか来ないよ。スープトックって忙しい人が駅近でサッと食べれるイメージだった。子持ちなんてすぐ帰らないし店の回転めちゃくちゃ悪くなるよね…》
《今後ベビーカーと乞食ママだらけになることが事前にわかって良かった!絶対に今後行かないから公式ありがとう!ベビーカー様、子持ち様に支えられて頑張ってください!》
《ここには絶対に近付かない。地獄の1丁目だな。》
こんな攻撃的な意見が出てきてしまったり。
極めつけは、
《私子供好きじゃないから、一枚目の写真見ただけで生理的に無理。汚い口元から一重まぶたから何まで、無理だ。赤ちゃんモデルに罪はないのに悪いけど、無理なものは無理なんだ。もうスープストック行きません。》
こんなふうに、アップされた赤ちゃん画像に対してまでこんなことを言う人が出てきたり。
まあ、
全て意見と言えば意見なので、
それに対して僕がどうこう言うつもりはないのですが、
ただ、
「意見」と「攻撃」は違うよなぁ、
と感じました。
赤ちゃんにはなんの罪もないですからね。
もし今回の赤ちゃんモデルがたまたまうちの子だったら、
こんなこと言われたら僕、激おこぷんぷん丸です。
なぜこんな炎上になってしまったのか、については、
いろんな人が書いてますので、それは置いておきます。
今回の件で僕が素晴らしいなと思ったのは、
その後のスープストックの発表です。
全文はこちらを見て欲しいのですが、
https://www.soup-stock-tokyo.com/story/sst.babyfood20230426/
僕が何が素晴らしいと感じたのかと言うと、
「世の中の体温をあげる」
という企業理念です。
そして、
この企業理念を貫き、実行に移している点です。
これは僕たちのビジネスの文脈で言うと、
まさに「コンセプト」です。
つまり、中心軸であり、
「あなたの活動を一言で表現するとなんですか?」
という質問への答えです。
スープストックはこれを貫いている、
ということなんですね。
だから、
それに共感する人が集まり、
それに共感できない人が離れていく。
結果、
スープストックが集めたいと思ったお客さんが集まっていく。
たとえばこれが、
「子供連れのウケを狙って離乳食無料キャンペーンでもやってみましょーよー」
「うん、いーねー」
「どうしましょう、炎上しちゃいました」
「うーん、今はSNSで炎上とか怖いからね〜、やっぱやめよっか」
「わあ、やめると言ったら今度はお母さんたちが怒っちゃってます」
「えー、じゃあどうしよう、一部店舗限定にするか」
「今度は離乳食提供店舗でも、提供してない店舗でも、それぞれ怒ってる人がいます」
「もー、どうしたらいいんだー」
みたいな状態だったらどうでしょう?
理念もへったくれもないですよね。
スターバックスは「第3の家」であり続けるし、
ニトリは「お、ねだん以上。」の商品を提供し続けるし、
スープストックは「世の中の体温をあげる」ためのことをしていくわけです。
これが理念でありコンセプト。
かっこいいことを言えばいい、って言ってるんではないんです。
そうではなくて、
「イメージができて」かつ「行動できる約束となるもの」
です。
それがコンセプトです。
スープストックはこれまでにも、
・グルテンフリーや、ベジタリアン対応スープの販売
・ハラル商品の開発
・咀嚼が困難な方にも外食時のサポートができるよう、咀嚼配慮食サービスの開始
・コロナ禍での医療従事者への食事の無償提供
こんなことをしてきた会社でありお店です。
世の中の体温、あげようとしてますよね。
どれも素晴らしいことだと思います。
そして、そのどれもが、
「文句をつけようと思えばつけられる施策」
です。
はっきり言って、
なんか目立つことをやれば、誰かが文句を言うんです。
それはもうしょうがないんです。
僕が、教育機会に恵まれない子ども達のために、
識字教育の普及のために1000万円のお金を寄付したことについて、
文句を言った人もいました(笑)
本当にいたんですよ(苦笑)
「なんで世の中のために寄付して文句言われなきゃいけないの」
って、正直思いましたが、、、
でも、
自分の理念、コンセプトに則った活動だから、
後悔もしなければ辞めもしないんです。
軸を作り、
その軸に沿った活動をし続けることで、
さらに軸が強くなっていく。
それが理念でありコンセプトです。
スープストックのように、
ぶれないでその軸を貫き通すことで、
離れていく人もいますが、
その何倍も、賛同者が集まります。
それが、
コンセプトの力であり、
共感の力なんですよね。
ビジネスを長く続けていこうと思ったら、
最初は弱くてもいいから、
まずは軸、コンセプトを持つこと。
そして、
そのコンセプトに基づいたサービスや発信を続けること。
それができれば、
そのメッセージに共感したお客さんが集まり、
その共感が、コンセプトをより強固なものにしていってくれます。
この「共感」というものは、AIにはできないものです。
擬似的にはできるかもしれないけど、
本当に感情の動く「共感」は、人間同士だからこそ生まれるものです。
世の中がどんなに便利になっても、最後は共感です。
そしてそれは言葉から始まります。
今ちょうど、
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よかったら期限内に受け取っておいて下さいね。
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(締め切り間近)
ということで、
スープストック事件で僕が感じた、
理念とコンセプトと共感のお話でした。
何か伝わるものがあれば幸いです。