「とてもかなしい」
「怒りが収まらない」
「納得がいかない」
人には、そのままにしておくには辛い感情がいろいろあるものです。
「どうしたらそういった感情を心からなくすことができるんでしょう?そのことを忘れようとすればするほど思い出してしまって、心の中からなくなってくれないのです」
といったご相談をよく受けます。
自分が好ましくない感情を心に抱いている方からの相談は、言葉こそ違えど、ほとんどこれと同じことを言っている場合が多いです。
さて、その感情は、一体どうすれば消えるのでしょうか?
答えは「見つめる」です。
そうすると、よくこんな返事が返ってきます。
「嫌な感情を見つめたら、余計その感情を味わうことになってしまうじゃないか」と。
だから僕は言います。
「それは、やってみての結果ですか?」
と。
そう。
まず、やってみて欲しいんですよね。
自分は果たして、いったいどんな感情を持っているのか。見つめてみてください。
感情は、消化しないと消えないのです。
そして、その感情を消化する方法というのは、その感情を味わうことです。
辛い
悲しい
切ない
苦しい
それから目をそらさないでください。
目をそらすから、いつまでたってもそこにいるのです。
逃げるから、追いかけてくるのです。
60秒間で良いので、その感情を自分の中で「理由や付加価値をつけることなく」観察してみてください。
すると、その感情が薄らいでいくのを実感することができます。
それでも消えなかったら、それは自分で理由や付加価値をつけてしまっているからです。
◯◯だから辛い
◯◯だから悲しい
この◯◯が理由です。
切なくて◯◯だ
苦しくて◯◯だ
この◯◯が付加価値です。
これをつけてしまうと、その現実が解消されるまでその感情が消えません。
しかし実は、いま目の前に存在している事実と自分の感情とには、直接の関係はありません。
自分がそれをリンクさせることで初めて関係性が生まれています。
なので、自分の好ましくない感情を自分のなかから消し去りたいのであれば、
その感情を見つめて、消化する。
おすすめです。