自動車教習所に通っていた時、
かもしれない運転とだろう運転
というのを教わりました。
かもしれない運転というのは、
「そこに人が隠れているかもしれない」
「交差点から車が飛び出してくるかもしれない」
と考えて、警戒しながら運転をすること。
だろう運転は
「まあ大丈夫だろう」
と油断しながら運転をすること、という定義だったと思います。
僕はこの話を聞いた時に、
正直「そんなの言葉の使いようじゃん」って思っちゃいました(笑)
「だれも飛び出してこないかもしれない」
とか、いかようにも言い方を変えられてしまうわけで。
だから、話はわかるけど、その名前のつけ方でいいのかなーって思ってました。
で、やっぱり最近そういうことが起きました。
あるクライアントさんが、僕にこう言ったんです。
「でも、うまくいかないかもしれない」
と。
だから、僕はこう言いました。
「うまくいかないかもしれないっていうことは、うまくいくかどうかわからない、ということですよね?」
すると、
「はい、自信がないです」
とおっしゃいます。
なので、さらに僕はこう言いました。
「うまくいくかどうかわからないってことは、うまくいかないかどうかもわからないっていうことなんですけど、それはどう思いますか?」
すると、
「確かに、そうですね・・・。どっちに転ぶかわからないから、とりあえずやってみようと思います」
と。
言葉って本当におもしろいなーって思います。
以前さだまさしさんが、
「人間っていうのは、言葉で簡単に救えるんだよ」
って言ってました。
僕は、簡単に救えるなんて簡単に言えないけれども、
でも、言葉のもつ力ってきっとすごく大きいんだろうなって思いました。