以前にも書いたかもしれないが、
僕には所属している経営者団体がある。
hanjyoクラブ、という団体だ。
BNI、倫理法人会、みたいな有名どころの経営者団体と比べると、
そこまで知名度があるわけではないけど、
主に中小企業の経営者の方が集まり、
それぞれの心地よい距離感で付き合っている感覚が好きだ。
僕はそもそも名刺交換とかが苦手だ。
それに、紹介が義務付けられていたり、
義務付けられていなくても不文律的にノルマが設定されていたりすると、
「そういうのじゃなくて、紹介したい時に紹介したい人を気持ちよく紹介したい」
と思ってしまう。
なんというか、
社長になってまであれこれ義務みたいなものが付きまとう感覚が、
どうも好きになれない。
誰かのお役に立つ、ということを義務感からするのではなくて、
自分の気持ちからする方が、気持ちよくできるのだ。
ある時、名前は出さないが、他の経営者団体の集まりにゲストとして参加したことがある。
参加した理由は忘れたが、何かのお付き合いだったと思う。
100人以上の経営者の集まりは圧巻ではあった。
だけど、僕が一番心理的に反発してしまったのは、
その時の名刺交換会の形式だ。
100人を超える経営者たちが、
細長い楕円形になって並ぶ。
左手首にはコンビニ袋をぶら下げた状態。
そしてその楕円形のままぐるぐると移動しながら、
目の前に来た人のコンビニ袋に自分の名刺を入れる。
相手も名刺を入れてくれる。
こうしてぐるっと回ることで、
効率よく全員と名刺交換をすることができる、ということだった。
まあ、確かにそうなのかもしれない。
けど、こんなんじゃ、誰が誰だか覚えることもできない。
コンビニ袋の中には、誰のものかもわからない名刺が100枚。
こんなことして何の意味があるんだろうか、と思ってしまった。
後から聞くと、
その会でもそういう特殊な形式の名刺交換をするのは非常に稀なケースではあったらしい。
それに、その日はとにかくたくさん人が集まったから、
効率よく名刺交換をしていく必要があった、という事情も理解できる。
ただ、
ただ単に僕がそれを好きになれない、というだけの話なのだ。
なので、
もし関係者の方がこの投稿を見てしまったら、
「何もわかってないくせに」くらいに受け止めていただきたい。
僕はこの件について、僕の考えや感覚が正しいと主張するつもりは全くない。
さて、話をhanjyoクラブに戻す。
hanjyoクラブにはFCという制度がある。
これはフランチャイズ、ではなく、フットボールクラブ、だ。
とはいっても、実際にサッカーやフットサルをやるわけではない。
hanjyoクラブ内で経営者が数名から十数名程度、チーム仕立てで集まっているのだ。
「それっていわゆるチャプターじゃないの?」
と思われるかもしれないが、僕の認識は全く違う。
hanjyoクラブのFCには、まずチームごとにコンセプトがある。
そして、チームごとに活動の方向性が定められている。
それぞれの自治がある、というイメージだ。
商流を積極的に生み出すことを目的としたチームもあれば、
メンバー内の課題解決を目的としたチームもある。
そして、交流そのものを目的としたチームもある。
チーム名は大体「地名+カタカナ(英語)」で作られている。
それぞれのアイコンがあったりしておもしろい。
そして、僕が所属しているのが九段TOPSだ。
地名がついている通り、
大抵のチームはその地名のあるところの会議室などに集まって、
チーム活動を行う。
だが、九段TOPSは九段の名前がついているのも関わらず、
集まるのは大体人形町や浅草橋だ。
これには事情がある。
元々は九段下のコワーキングスペースに集まっていたのだ。
というのも、そのコワーキングスペースの社長が九段TOPSの立ち上げメンバーの一人だったからだ。
だが、その社長が忙しくなり、FC活動が難しいということになり、
メンバー内に飲食店を複数経営する社長がいるので、
その方のお店に集まることになった。
おそらく、九段TOPSは全チームの中で最もゆるい。
商流を生み出すための活動というのはほぼしない。
課題解決のための活動もしない。
というか、解決すべき課題がない。
いつもそこにある課題としては、
「まだ飲めるかどうか」
だ。
そんなわけで、とりあえず飲み好きな社長さんたちが集まっているのが九段TOPSで、
僕としても大変居心地が良い。
また、
運営事務局の方も、
「1チームくらいはそういうチームがあってもいい」
と、今の所、存在を許してくださっている。
そして、意外と隠れファンも多い。
「商流を生み出す!」
「課題を解決する!」
ということを一生懸命やってると、
多分たまには息抜きしたくなるような時もあるのだと思う。
そういう時にふらっと九段TOPSに遊びに来てくださる社長さんがいる。
もちろん、仕事の話を全くしないわけではない。
聞かれれば話す。
けど、そんなに積極的に自分の仕事の話をするわけではない。
九段TOPSは長く参加している社長さんが多いので、
もうお互いにある程度の仕事は把握している。
だから、何かを頼みたかったり相談したかったりする時には、
自然とそこの社長さんにお願いするようになる。
無理に商流を生み出す必要もないし、
特にそういうことも望んでいない。
でもお役に立てることがあるなら、喜んでお手伝いしますよ、
という、そんな感じのスタンスなのだ。
すごく、自然じゃないだろうか。
そんなこんなで、
僕は今後もhanjyoクラブ以外の経営者団体に所属する予定もつもりもないし、
hanjyoクラブの中でも九段TOPS以外に所属する予定もつもりもない。
九段TOPSが解体しなければいけなくなってしまったら、
それはその時考える。