【つ】妻田の話

僕は神奈川県の平塚というところの生まれだ。

だけど、僕が物心つく前に引っ越しをしているので、

平塚についての記憶はゼロだ。

 

引っ越した先が神奈川県厚木市で、

その後は厚木市内を何度か引っ越している。

 

厚木市で最初に済んだのは旭町というところらしいのだが、

その旭町時代の記憶もない。

物心つく前だったと思われる。

 

ただ、

今うちの会社の本社所在地は厚木市の旭町になっている。

 

というのも、

今旭町にはうちの実家があり、

なおかつ元々個人的な銀行口座の支店も厚木にあったので、

法人口座を作るときは厚木で作った方が作りやすいかな、という考えがあり、

厚木の実家の住所で登記をしたからだ。

 

僕が物心ついたのは、

厚木市の妻田というところに住んでいるときだ。

この間、吾妻荘について書いた記憶があるが、

そこが僕が物心ついたアパートだ。

 

 

その前にも妻田で別のアパートに住んでいた時期があるようなのだが、

それについての記憶はない。

 

なので僕の記憶は厚木市妻田の吾妻荘から始まることになる。

 

家には黒電話があり、

その電話番号と、黒電話の使い方を母からよく教わったので、

今でもその番号は覚えている。

 

いまかけたらその番号はどこに繋がるのだろうか。

それともどこにもつながらないのだろうか。

検索してみたが、特に何にも引っ掛からなかった。

 

ということは個人宅の番号である可能性もあるので、

確認をするのはやめておこうと思う。

 

「今、未来から電話をしています。この番号、僕が物心ついた家の番号なんです。あなたは誰ですか?」

なんて電話がかかってきたら、恐怖でしかないだろう。

 

僕は2年間をのぞみ幼稚園、6年間を妻田小学校で過ごした。

実はその間にももう一度引っ越しをしているのだが、

それもやはり妻田の中でだ。

 

アーバンハイツというところだった。

 

その後さらに妻田の中で、そりだハイツというところに引っ越したのは、

確か中学生の頃だ。

 

妻田は路線バスの本数が異様に多いことで有名だった。

 

当時バスの運転手さんが、

「この路線が日本で一番本数が多いんだ」

と言っていた。

 

本当かどうかはわからないが、

一応信じている。

 

というのも、当時バス停には時刻表がなかったのだ。

 

その代わりに書いてあったのは、

「2〜3分間隔で運行」

という文字。

 

なにぶん物心ついたのは妻田だったので、

それが当たり前だと思っていたのだが、

大人になってからそのようなバス停は見たことがない。

 

今では本数も減ったようなのだが、

それでも妻田近辺のバス停の時刻表には、

すごい本数の時刻が表記されている。

 

と、今気になって、本当に日本一多いのはどこなんだろうと調べてみた。

 

すると明確な日本一というのは出てこなかったが、

 

幕張本郷駅~海浜幕張駅(1時間52本)

川崎駅前~さいか屋前(1時間で100本以上)

三軒茶屋~渋谷駅前(1日に約3000本)

 

というのが見つかったので、こちらの方が多いだろう。

 

でも、それでも妻田では、

バスを待ってもずっとこないみたいな現象は起きず、

非常に便利なバス路線だったと思う。

 

いつぞや、

住みたい街ランキングの上位に厚木市がランクインしたことがあった。

 

厚木市民からすると「うそだろ?」とみんな思っていたのだが、

このバスの多さはポイントだったのかもしれない。

 

本厚木駅からバスで10分くらいで着く妻田近辺は、

割と静かな住環境で、買い物もそんなに不便ではなく、

家賃もそんなに高くなく、学校や公園もあり、

と、そんなところがランキングに入った理由だったのではないだろうか。

 

厚木の人気を妻田が牽引していたと考えると、

少し嬉しくなるがこれは完全に勝手な決めつけである。

 

また厚木に住みたいかというと、

正直あまりそうは思わない。

 

今の東京の暮らしが便利だし、

田舎に住みたいなーと思ったら、

きっともっと極端な田舎に住むだろうし、

それなら沖縄に住みたい。

 

僕は厚木を、

「大抵なんでもあるけど、欲しいものが無い街」

と思っている。

 

「栄えてるのは駅前だけで、バスでちょっと行くとわりとすぐ山」

とも。

 

その、

栄えてる駅周辺と、山の、ちょうど間くらい。

それが妻田という感じなのだ。

 

こう言うと、少しは魅力的に感じてもらえるだろうか。

 

僕は全然感じない。

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