【つ】強くなりたい、の話

僕は、強くなりたい。

何がってそりゃ卓球だ。

卓球で何とかして強くなりたい。

そして、東京選手権のベスト8に入りたいし、全日本マスターズでもベスト8に入りたい。

それが今の僕の目標だ。

 

だけど、

東京選手権の本戦にはまだ一回しか出たことがないし、それも2回戦負けだった。

全日本マスターズに関しては、まだ東京予選を通過できたこともない。

でも、どちらも出場してどちらもベスト8に入るのが目標だ。

 

ある時僕が、全日本マスターズに出場したことがある卓球仲間に、

「俺も、全日本マスターズに出たい!」

と言ったことがある。

 

その時その仲間からは、

「そりゃ、現実を知らないからそんなことが言えるんだよ」

と言われた。

 

そう、確かに僕は現実を知らない。

全日本マスターズの東京予選を通過するのがどれだけキツいことか、

本線でベスト8に入るのが、さらにどれだけキツいことか。

 

そのどちらも僕は成し遂げたことがないから知らない。

確かに現実を知らない。

 

でも、それは何についても同じだと思う。

成し遂げる前に現実を知りようがない。

 

だから、現実を知らなくたって、目標を掲げて何が悪い、と思った。

 

事実数年前、僕が今よりももっと弱かった時、

その時お世話になっていたコーチに

「僕、東京選手権に出たいんです」

と言ったことがある。

 

するとそのコーチからは「無理ですね」と言われた。

(今思えばずいぶんなコーチだな、と思う、笑)

 

だけど、僕は東京予選を通過して東京選手権に出場した。

 

それは、初めてみる景色だった。

そりゃそうだ。初めて成し遂げたことなのだから。

本戦会場を見て、なぜか僕ではなく奥さんが泣いていた。

 

だから、

現実を知らないから、とか、

やったことないから、というのは、

できない理由にはならない。

 

それはまだ、成し遂げていないだけ。

そして、成し遂げるまで続けるのか、

成し遂げる前に諦めるのか。

 

それは他の誰でもない、自分が決めていること。

 

だから、

僕はまだ成し遂げてはいないけど、

東京選手権も、全日本マスターズも、ベスト8に入ることを目標に頑張る。

 

どんなに現実を知らないと言われても。

どんなに無理だと言われても。

 

これは、

成し遂げるのが先か、僕が死ぬのが先か、っていう、

めちゃくちゃシンプルな話なんだ。

 

でも、そんな死ぬとか生きるとかの話になる前に、

もっと早く成し遂げたい。

 

だから、人よりも練習するし、

人よりも勉強する。

時間もお金もかける。

強くなりたいから。

 

単純に、優先順位が高いだけ。

 

人って、

お金と時間の使い方に、その人それぞれの価値観、つまり優先順位が現れるけど、

僕はその優先順位が人より少しは高いと思う。

もちろん僕より高い人はたくさんいる。

だけど、その辺の社会人プレーヤーの平均よりはだいぶ高いところにいると思う。

 

「中野さんはいいよね、時間があって」

「中野さんはいいよね、お金があって」

こんなことを何度となく言われたけど、

 

「じゃあ、時間とお金があったら、本当に僕と同じ練習する?」

って聞くと、だいたい「むりむり」って言われる(笑)

 

つまり、やっぱりただ優先順位が高いというだけ。

僕は強くなりたい。

 

強くなって、東京選手権と全日本マスターズのベスト8に入りたい。

 

ベスト8に入ったら、次はどうしようかな。

やっぱり優勝かな。

 

優勝したらどうしよう。

日本一だって。

 

あー、強くなりたい。

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