売れるコンセプト作りの第一歩とは?

前回の「砂時計のコンセプト」のお話ですが、
「ものすごくわかりやすかったです」
という感想をたくさんいただきました。

コンセプトメイキング、つまりコンセプトを作るというのは、
つまりモノやコトに意味を持たせて、その意味に価値を持たせる、
ということなんです。

前回お伝えした砂時計のお話で言えば、
なんの変哲もない、ダイソーでも売っていそうな砂時計は、
そのままでは砂時計以上の価値を持ちません。

それが、楽しそうに歯を磨いている子どもの写真とともに、
「歯磨き用砂時計」として陳列されると、
別の意味を持つようになります。

そして、その意味が価値を持つようになります。

別の例の話をしますね。

これはちょっと古い話になるのですが、
子ども用の紙おむつ売り場に、ある商品を置いたところ、
めちゃくちゃ売れたという話があります。

さて、なんだと思いますか?

ちっちっちっちっちっちっちっちっ(時計の音、笑)

さて、

答えは、、、

インスタントカメラです。

「写るんです」って、ありましたよね?
(今でもありますが、笑)

それを赤ちゃん用紙おむつ売り場に、
「今しかない瞬間を残しませんか?」
というコピーとともに置いたところ、
ものすごく売れたんです。

売れた理由はわかりますよね?

これも、
ただのインスタントカメラに、
新しい意味を与えて、新たな価値を持たせたという、
コンセプトメイキングの一例なんです。

置く場所を変えたからといって、インスタントカメラの値段が変わるわけではないですが、
売れ行きが大きく変わるというのはよくわかりますよね?

こういうふうに、コンセプトメイキングっていうのは、
新たな「価値ある意味」を与える、っていうことなんです。

では、これを僕たちの仕事に置き換えるにはどう考えたらいいのでしょうか?

基本的な考え方は同じです。

例えば、コーチング、とか、カウンセリング、とか、コンサル、とか、
そういういわゆる形のないサービスってありますよね。

あれって何をしてるのかというと、
要は「話」をしています。

「聞く」とか「しゃべる」とか、
つまり「会話」ですよね。

でも、
「私があなたと会話するのでお金をください」
って言われても、何か余程の理由がないとお金なんて払わないですよね?

なぜなら「意味」がないからです。

だからその「会話」に、
「ただの会話ではない意味」をつけてあげる必要があります。

例えばそれがコーチングなら、
「あなたとの会話を通して、あなたの目標達成をサポートします」

それがカウンセリングなら、
「あなたとの会話を通して、あなたの悩みの原因を見つけ、その解消をサポートします」

それがコンサルティングなら、
「あなたとの会話を通して、あなたに技術の指導をします」

みたいな感じで。

これが「意味」を与えるということです。

でも、
上で書いたようなことだけを言っても、
それが売れるわけではありません。

なぜならば、
同ジャンルの他の人も同じように言ってるからです。

つまり「意味」は与えているけど、
それだけではまだ「新しい意味」は与えられていないんです。

誰にとって新しい必要があるのか。

お客さんです。

お客さんと言っても、世の中の大多数の人にとって新しい必要はありません。

あなたが、一番喜んでもらいたい、一番お役に立てるような人にとって、
「これは私にとって価値ある意味がある!今までになかった!」
と思ってもらえればいいんです。

だから、よく言われますよね?

「ターゲットを絞りなさい」
って。

ターゲットが広いと、
Aさんにとっては価値ある新しい意味になっていても、
Bさんにとっては特に価値を感じないものになってしまうからこれじゃダメだ、
なんて、考えなくても良いことを考えるようになってしまいます。

それは例えば、
「紙おむつの売り場にインスタントカメラを置きましょう!」
という提案があった時に、
「そんなことしたって、子どもがいない人は買わないじゃないか!」
と反論しているようなものです。

わかりますか?

この場合、
家に紙おむつを使うような子どもがいないのならば、
そもそもターゲットじゃないので、考える必要がない、ということです。

逆に言えば、
こうやってターゲットを絞らないと、
コンセプトというのは作れない、
ということなんですね。

コンセプトメイキングの第一歩は、
ターゲットをしっかりと決めることです。

そして、ターゲットにとって、
新しい価値ある意味を設定する。

それがコンセプトメイキングです。

なんとなく、わかりますかね?

 

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