前回のメルマガも、非常に大きな反響をいただきました。
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私はカウンセリングを学んでビジネスをしているのですが、
「自分が学んだカウンセリングは絶対に価値があるはずなのに、なぜ思うようにお申し込みが入らないのだろう」
とずっと悩んでいました。
それが今回の中野さんのメルマガで深く納得することができました。
お客さんにとっての意味を伝えることができていない、お客さんが価値を感じられていない、
それが理由だったのですね。
自分がしっかりと良いものを提供することさえできていれば、
お客さんは価値を感じてもらえるものだとばかり思っていました。
お客さんにとっての意味を考え、その価値を感じてもらえるような言葉を生み出したいです。
「しかし、そこで、つまり」のテンプレート、とても気になります。
よろしくお願いします。
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たくさんいただいたメールの中から、一つだけご紹介させていただきました。
僕は仕事柄、いろんな方のビジネスの相談に乗るのですが、
みなさん「やっていること」や「やろうとしていること」は、
価値あることばかりです。
ただ、
お客さんにその価値が伝わらないと、
購入してもらうことはできないんですよね。
例えば、
僕が使っている卓球のラケットは、
木の板の部分だけで3万円くらいするんですよね。
これ、
「買いますか?」
って言われても、買わないと思うんですよ(笑)
そりゃそうですよね。
いらないもん。
じゃあ、
いらないからといって、
このラケットには3万円の価値はないのでしょうか?
そんなはずはありません。
ハンガリーの職人さんが、
全て手作業で作った非常に価値あるラケットですから。
でも、
どんなに説明されたとて、
「そんなこと言われたって、卓球やってませんから」
って思いますよね?
「卓球をやってる人なら、価値を感じるんじゃないですか?」
って。
ところがどっこい、なんですよ。
僕のラケットは、卓球をやってる人からも、
「えーーー、高いですね」
って言われることがあります。
まー、よくあります(笑)
つまり、価値が伝わっていないんですね。
3万円も出して、そのラケットを使う「意味」がわかっていないし、
「価値」を感じることができていないんです。
つまり、
卓球をやってるかどうか、という問題でもないんですよね。
まあ、これは、
「商品そのものに価値があったとしても、お客さんがそれを価値として感じられなかったら、購入はされない」
というたとえ話です。
では、
どうしたら価値を感じてもらうことができるのでしょうか?
そのための一つのやり方が、冒頭でお伝えした、
「しかし、そこで、つまり」のテンプレートの活用です。
これはどんなテンプレートなのかというと、
「ターゲットはこんな状態だ(悩み等)」
しかし
「世の中(にある競合商品)は、ここが足りていない」
そこで
「私はこういうものを提供することにした」
つまり
「それはターゲットにとってこういうものだ」
というテンプレートです。
例えば、スターバックスで言ったら、
「都市で忙しく働く人は、家と会社を行き来するだけの疲弊した毎日を送っている」
しかし
「都市にはゆったりとくつろげるスペースがありません」
そこで
「私たちは、上質なコーヒーとゆったりとしたスペースでくつろいでもらえる場所と時間を提供することにします」
つまり
「それはターゲットにとって、第3の場所と言えるお店だ」
と、こんなふうに。
最後の「ターゲットにとって」というところがとても重要です。
こうやって「ターゲットにとって」という部分に一貫性を持たせることができれば、
それを求めるターゲットはファン化して、長くお客さんになってくれます。
さっきの僕の3万円のラケットは、ハンガリーのOSPというメーカーで作っているのですが、
そこであれば、
「昔はラケットは手作業で作られていたが、今は全て工場で機械でつくるようになってしまった」
しかし
「他のメーカーは、手間のかかる手作業を嫌い、価格を上げるとなれば特殊な素材を使った機能面での高級路線のものばかりになってしまった」
そこで
「私たちは、同じ高級路線であっても、職人が手間をかけて手に馴染むラケットを作るという原点回帰をすることにした」
つまり
「それはターゲットにとって、世の中に二つとない唯一無二の一本と言えるラケットだ」
と、こうなれば、
「世の中に二つとない唯一無二の一本」
をコンセプトとすることができます。
こんなふうに、お客さんにとって価値ある新しい意味を設定してあげることで、
ただの高いラケットに売れるコンセプトを定めてあげることができるんです。
つまり、
「しかし、そこで、つまり」のテンプレートを活用すると、
お客さんにとって新しい意味が価値となるコンセプトを作ることができるということです。
そしてもう一つ、
「そもそも、いつか、そのために」
というテンプレートを使うという方法もあります。
気になりますか?
また次回お話しします(笑)