似ているけど違うもの

最近、「コンセプトと似ているけど違うもの」についてのお話をお届けしているのですが、

「違いを知ることで、コンセプトというものがだんだんとわかってきました」
「キャッチコピーやアイディアとコンセプトを完全に混同していました」
「以前起業塾でキャッチコピー=コンセプトと教わっていたので大変驚きました」
といった、数々のメッセージが届いています。

世の中には「似ているけど違うもの」って色々ありますよね。

そして、
その違いを知ることで、
より深くそのモノやコトについて知ることができます。

例えば、
「ウインナー」と「ソーセージ」
何が違うかわかりますか?

ソーセージというのは、塩漬けにされた肉に香辛料など加えて味付けし、それを腸に詰めたもののことです。

そしてウインナーは、そのソーセージの一種です。だからもとの名前はウインナーソーセージ。
ソーセージの中でも、羊の腸に詰めたもので、かつ太さが20ミリ未満のものをさします。

「卵」と「玉子」の違いはわかりますか?

生の場合は「卵」、加熱調理されている場合は「玉子」です。

「国産牛」と「和牛」の違いはどうでしょう?

国産牛というのは、日本で育てられた牛全般のことを指します。

それに対して和牛というのは、実は品種の指定があります。
具体的には、黒毛和種、褐毛和種、無角和種、日本短角種の4種類で、
日本で育てられたこれら4種類のことを和牛と呼びます。

「中国料理」と「中華料理」の違いは説明できますか?

中華料理というのは、日本人向けに味を直された中国っぽい料理のことを指します。
日本のお寿司も海外でカリフォルニアロールとかドラゴンロールみたいなものが生まれているように、
日本でも日本人が食べやすいようにアレンジされていてそれを中華料理と言います。

中国料理というのは、本場の人が食べている料理で、
北京料理、広東料理、上海料理、四川料理の4つが有名ですね。

どうでしょう。
こうやって、似ているけど違うものについて知ると、
それぞれのものについてより深く知ることができますよね。

人は差分でしかものを認識できないので、
こうやって似ているものとの差分を示してあげると、
「なるほど、そういうことだったのね」
と理解できるようになるんです。

ということで今日は、
「似ているけど違うもの」をテーマに、お伝えさせていただきました。

はい。

「似ているけど違うもの」を「テーマ」にしてお伝えさせていただきました。

これが「テーマ」です。

この「テーマ」という言葉も「コンセプト」とよく混同されます。

言うなれば「テーマ」というのは「お題」です。

今日のメルマガで言えば、
「似ているけど違うもの」
というお題ですね。

でも、
「似ているけど違うもの」という言葉は「コンセプト」ではありません。

それはあくまでもテーマです。

例えば、
「日本人でも食べやすい中国料理、これを中華料理と呼ぶ」

こんなふうに「中華料理」という言葉が生まれた時は、
この「中華料理」という言葉をコンセプトと呼ぶことができたはずです。

コンセプトというのは、
「一貫性を持った新しい観点」だからです。

だから「中華料理」という言葉が新しかった時は、
それはコンセプトだったと言えます。

中華料理のお店が日本に増えてくると、
中には「本格中華料理」のお店だったり「町中華」と呼ばれるお店が出てきました。
これも、そういう言葉が生まれた時は「コンセプト」だったんです。

つまり、コンセプトが生まれるときには、
その前にテーマとなる「問い」があったんです。

問い(テーマ)
「どうしたら日本人でも中国料理を楽しめるんだろうか?」

答え(コンセプト)
「中華料理」

問い(テーマ)
「中華料理のお店が大量にある中で、高級路線で差別化するためには?」

答え(コンセプト)
「本格中華料理」

というような感じです。

ということでここまでで、

キャッチコピーとコンセプトの違い
アイディアとコンセプトの違い
テーマとコンセプトの違い

について説明してきました。

キャッチコピーは事実を魅力的に伝えるもの。
コンセプトは事実そのものを生み出すもの。

アイディアはひらめきや着想や思いつき。
コンセプトはそこの顧客目線を入れて、顧客にとっての価値を言葉にしたもの。

テーマはお題。
コンセプトはそれに対する固有の答え。

こんなふうに見ていくと、
「コンセプト」というよく分からないものが、
なんとなく分かったような感じがしてきませんか?

 

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